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院長コラム 本年度の学校・幼稚園のプール実施の条件について

院長コラム 今年度の学校、幼稚園などのプール実施の条件について

 学校プールについては、学校環境衛生基準(平成21年文部科学省告示第60号)に基づき、プール水の遊離残留塩素濃度が適切に管理されている場合においては、水中感染のリスクは低いと指摘されています。

 一方で、水泳の授業においては、複数クラスによる合同授業の実施に伴い多くの児童生徒が同時にプールや更衣室を使用したり、児童生徒の密集・密接の場面が想定されるため、様々な感染リスクへの対策を講じる必要があります。 _

 このため、児童生徒の健康と安全を第一に考えて、地域の感染状況を踏まえ、密集・密接の場面を避けるなど、下記の事項を十分に踏まえた対策を講じることを前提として、水泳の授業を実施することは差し支えないと考えられます。なお、このような対策を講じることが困難であり、児童生徒の安全を確保することができないと判断する場合は、今年度においては水泳授業の実施を控えるようお願いします。このことについては、幼稚園におけるプール活動についても同様です。

1.学校プールについては、学校環境衛生基準に基づき適切に管理すること。特にプール水の遊離残留塩素濃度については、プールのどの部分でも基準の濃度となるように管理すること。また、ドアノブやシャワーや洗眼器の水栓など児童生徒が手を触れる箇所は、こまめに消毒を行うこと。

また、屋内プールについては、換気設備を適切に運転するなど換気を行うこと。

2.毎朝の検温や健康観察により学習前の児童生徒の健康状態を把握し、体調が優れない児童生徒の水泳授業への参加は見合わせること。 また、授業を見学する児童生徒については、マスクを着用させるとともに、児童生徒間の距離を1~2m以上確保するよう指導すること。

3.授業中、児童生徒に不必要な会話や発声を行わないよう指導するとともに、プール内で密集しないよう、プールに一斉に大人数の児童生徒が入らないようにすること。プール内だけでなくプールサイドでも児童生徒の間隔は2m以上を保つ。

4.授業中、児童生徒が手をつないだり、体を支えるなど、児童生徒が密接する活動は避けること。ビート板などの用具を使用する場合は、児童生徒間での用具の使い回しは避けるとともに、使用後に消毒を行うこと。 _

5.更衣室については、児童生徒の身体的距離を確保し一斉に利用させず少人数の利用にとどめること。更衣室利用中は、不必要な会話や発声をしないよう児童生徒に指導すること。

6.水泳の授業で児童生徒が使用するタオルやゴーグルなどの私物の取り違えや貸し借りをしないよう指導すること。 _

7.水泳授業を実施する際には、以上の感染症対策について学校内で共有するとともに、児童生徒や保護者の理解を図ること。 

8.幼稚園においてプール(ビニールプールを含む)を活用した活動を行う場合も、上記1.~7.を十分に踏まえた対策を講じること。なお、幼児期の特性から、必ずしも幼児が1.~7.に基づく対応を直ちに実施できない場合もあると考えられるが、幼児が感染症予防の必要性を理解できるように説明を工夫するとともに、幼児自身が自分でできるようになっていくために十分な時間を確保すること。

 

以上のように、プールに入ることに関しても3密を避け、水質及びドアノブなどの徹底した消毒管理が必要となります。大変そうですが、子どもの心身の健康を考えればやってやれないことはないと思われます。

この件に関して疑問がある方は、以下にお尋ねください。

【本件担当】

〔水泳授業の全般に関すること〕

スポーツ庁政策課学校体育室

電話 03-5253-4111(内線2674)

〔幼稚園におけるプール活動に関すること〕

文部科学省初等中等教育局幼児教育課

電話 03-5253-4111(内線2376)

 

令和2年5月25日 

院長コラム
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