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安静の意義

きのした小児科です。皆様、いかがお過ごしでしょうか?最近の私の状況ですが、とくに、病気もせず元気にしております。毎日の日課として、柄になくチェロの練習をしたり、本を読んだり、音楽を聴いたり、インターネットで情報収集したりと毎日があっという間に過ぎてゆきます。テニスも週一回は通っており、若い男性コーチからときどきいじめ(?)に近い仕打ちを受けております。でも、すべてが楽しく、充実した日々を送っております。相変わらず体重は58キロ台をキープしており、とっても健康状態良好です。何度も言いますが、やせたからといって病気なんかではありません。先日、「オペラ座の怪人」の映画を観に行きました。ミュージカル形式で内容はともあれ、主演女優のクリスティーヌ役がすばらしかったこと!とっても純粋な感じで歌もういういしかったですね。
ところで、木曜日の午後の代診ですが、浦部先生が海外出張されることになり、しばらくの間、代診制はなくなり、私が診察を行います。また、ストレスで倒れないように、いろんなことに興味を持って挑戦しながら、楽しく過ごして行きたいと思っています。
さて、今月のニュースレターのお話ですが、「安静の意義」についてです。
病気になったら、安静が一番とよく言いますが、それはなぜでしょう。とくに、熱が出てくると脳から眠くなるホルモンが分泌され眠くなったり、じっとなったりします。これは、とても理にかなったものだと考えられます。高熱が出ると平熱の時に比べて2-3割もよけいなエネルギーを消費し、体がよけいに消耗する結果となります。また、体の運動量に伴って安静時よりも多くの熱が産生されますので、体温の上昇に拍車をかけることにもなります。高熱があるときに安静をすすめられるのは、このように、体力の消耗を防ぎ、体温の上昇を抑えることが主な目的です。熱があるときにお風呂に入らないように指導しているのもこの理論と同じものです。
発熱に限らず、運動というのは、病気があると体のいろいろな臓器にも負担をかけることになります。有名なのは心臓病がある場合で、運動することにより心拍数や心臓から送り出される血液量が増加し、血圧も増加して、心臓の仕事量が増え、心臓に負担がかかります。これは、安静の理由が容易に分かりますね。
運動することにより体のいろいろな部分で血液量が変化します。たとえば皮膚、筋肉、肝臓、腎臓、胃腸などで大きく変化します。言い換えれば、人体の各臓器に対する血液の分配に大きな変化が起こることが分かっています。たとえば、ジョギング中の血液の変化では、脳の血液量はあまり変わりませんが、皮膚や筋肉への血液量はそれぞれ4倍と10倍に増加します。また、逆に、肝臓や胃腸や腎臓の血液量は半分から60%ほどに減少します。血液量の減少は、栄養や酸素などその組織が正常に活動する上で大切な要素が半減することになりますので、これらの臓器に病気がある場合には運動は回復を遅らせることにつながります。
たとえば肝臓病があったり胃腸の調子が悪かったり、腎臓病を持っている人に安静が必要なのは以上のことより大変重要なことだと考えられます。食後にすぐ運動すると、胃腸に血液が十分行かなくなるため、消化や吸収が悪くなるのもうなずけます。
また、運動すると気道(息を吸ったり吐いたりする時の空気の通り道)が刺激されますので、咳が出ている人や喘息の人は症状が悪化したり治り難くなります。
以上のように、発熱だけに限らず、安静にしないで動き回っていると、いろいろな体の臓器に負担がかかることを考えておくことが必要です。
みなさん、病気の時は、薬ばかりに頼らずに「安静」にすることを肝に銘じておいてください。
院長コラム
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