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胃炎、腸炎を除く子どもの腹痛

皆様お元気でしょうか?きのした小児科も今年の4月6日(ちなみに私の誕生日です)で15周年を迎えます。開院当時に診たお子さんは中学生以上になってしまっておられます。実際、子どもの頃かかっていた方がお子さんを連れてこられる場合もみられるようになりました。実際、私はまだ、おじいちゃんにはなっていませんが、仕事上ではおじいちゃんになってしまいました。本当のおじいちゃんになるまではあと数年でしょうか??さて、テレビの話しですが、つい先日まで、私は地上デジタルを小郡では観る事ができないと思っていました。しかし、故障したテレビの代替えが地上デジタルが入るテレビで、しっかりと民間放送もデジタルハイビジョンでその美しさに唖然としました。これってやはり私は時代遅れですかね?今、新番組が始まろうとしています。前は、「華麗なる一族」「ハケンの品格」は必ずみていました。ハケンの方が面白かったかな、華麗は終わり方が悪かったかな、、キムタクの演技もいまいちだったかな、、キムタク、華麗好きな方ごめんなさい。また、新番組、何が面白いのでしょうかね?
前置きはこれくらいにしておきます。今回は「腹痛」を取り上げました。「腹痛」は原因がわかって良くなるまで病院にかかってくださいという話しです。では、、
腹痛は外来で良くお目にかかる症状です。年齢にもよって病気がちがってきます。今回は胃炎や腸炎は除いたお話にいたします。

赤ちゃんの頃

赤ちゃんのおなかの痛みですが、「コリック」という病気があります。夕方頃になると、急に泣きだしてしばらくすると良くなります。検査などでは分からず、原因も分かっていませんが治療の必要はありません。「夕泣きコリック」ともいいます。

半年以上から2歳くらいまで

この間の要注意な腹痛は「腸重積症」という小腸が大腸の中にめくり込んで腸閉塞状態になる病気があります。この病気は特徴的な症状があります。間欠的腹痛といって痛がっては泣き止んでという陣痛用の痛みが特徴です。時間が経つと血便が出てきます。急に泣いたり止んだりしてだんだん元気がなくなるようなときは早めに受診してください。エコー検査で診断ができます。治療はお尻から空気を入れて圧力をかけてめくり込んだ小腸を元に戻す操作を大きな病院でします。繰り返す人がいますが治る病気です。

幼児期にみられる腹通

便秘、盲腸(虫垂炎)、心因性、腸重積症などいろいろな病気があります。一番多いのは、便秘です。食欲があって食後に急にお腹をいたがります。痛みは救急車を呼ぶほど痛む事があります。浣腸ですっきり治るようでしたらもう心配いりませんが、便秘を繰り返さないように食事指導(繊維のあるものをたくさん食べる)や排便の指導(毎朝同じ時間にトイレに座らせる)をします。次に、盲腸(虫垂炎)があります。最初はお臍のまわりを痛がりますが、次第に右の下腹部に痛みが移動し痛みだしてから1-2日半で手術が必要な状態になります。痛みは進行性で浣腸しても痛みは取れず、次第に歩くときもお腹を曲げたり、飛び跳ねると右下腹部がぴりぴりと痛みます。診断は臨床診断で十分可能ですが、エコー検査により病気の程度が分かります。その他、心因性の腹痛もみられる時期です。幼稚園や保育園に問題があれば、朝の腹痛が特徴です。食欲はあまり落ちません。ストレスによって起こってきますので、それが改善されるまでは続きます。幼児の場合は、お母さんと離れるための分離不安が多く、慣れるまでお母さんと一緒に当園していただいてお母さんもしばらくその場にいてもらい、本人が「帰って良い」というまで待ち続けるという行為を繰り返していると、次第に本人から「お母さん、もういいよ」といってくれて、解決する場合があります。

学童期にみられる腹痛

心因性腹痛、便秘、盲腸(虫垂炎)、尿路結石、尿路感染症、アレルギー性紫斑病、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがあります。心因性腹痛の場合、学校に行きたくない理由があってストレスで痛くなる場合が多いです。休みの日はどうもないのですが、学校へ行く前になるとお腹が痛くなってきます。よく聞いてみると、友達関係がうまくいっていなかったり、先生がいやだったり、給食がいやだったりとさまざまです。本人の話しを良く聞く事が大切ですが、担任の先生の話しやスクールカウンセラーや我々医師との共同作業で本人のストレスを取って行きます。登校拒否にならないうちに解決が肝心です。便秘ですが、この年齢でもよく見られます。食生活の乱れや朝トイレに行く時間がないなどで、便がたまり突然の強い腹痛に襲われます。浣腸ですっきりすれば良いのですが、浣腸しても痛みが続く場合は盲腸(虫垂炎)やその他の病気が考えられますので再診が必要です。さてこの年齢の盲腸(虫垂炎)ですが前記したように、右下腹部が痛く歩けない、腰を曲げないと歩けない程であれば、すぐ手術する必要があります。まだ歩けるけれど、押さえられると右下腹部が痛く、またその場飛びをすると右下腹部が響くようであれば1-2日以内に手術の必要性があります。お臍のまわりだけが痛いのであれば、浣腸して痛みが取れれば大丈夫ですが、痛みが続けば再診して頂き盲腸(虫垂炎)になっていないかやその他の病気の有無を診てゆきます。その他の病気として尿路結石(尿検査でわかる)、尿路感染症(尿検査でわかる)、アレルギー性紫斑病(足に紫斑、関節痛を伴う)、胃潰瘍、十二指腸潰瘍(便検査で便中に潜血がみられる。カメラや透視などで確認)などもみられます。

とにかく、これ以外にも腹痛で意外な病気(肺炎、メッケル憩室、総胆管拡張症、膵炎など)が見つかる場合があります。続く場合は必ず再診して頂き痛みが取れるまで原因を追及してゆく必要があります。「今は、大丈夫」と私が言っても、痛みが繰り返せば必ず再診してください。時間が経過しないと分からない病気(特に虫垂炎など)もあるからです。

平成19年4月4日 きのした小児科 院長
院長コラム
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