HOME > 院長コラム > インフルエンザの最新知識

インフルエンザの最新知識

インフルエンザの最新知識

 

最初に重要なポイントを

1)インフルエンザワクチンは受けた方が良い(6ヶ月間は効果がある)

2) 新薬のゾフルーザは安心して飲んで良い

3) 妊婦さんはインフルエンザの予防接種を受けた方が良い

4) 歯磨きはインフルエンザの予防になる

 

1)インフルエンザはうつりやすい

インフルエンザウイルス粒子数は、くしゃみ1回:約200万個のウイルス、咳1回::約10万個のウイルス、鼻水1ml:約100万個のウイルスが排泄されます。

人への感染ウイルス粒子数は約100−1000個と言われていますから、いかにうつりやすいかが伺われます。また、ウイルスの増殖スピードは1個のウイルスが感染した時、8時間後:約100個、16時間後:約1万個、24時間後:約100万個と急増します。本当に恐ろしいウイルスです。

2)インフルエンザワクチンの効果

アメリカでのデータでは、アメリカ国民の約49%がインフルエンザワクチンを接種することで、インフルエンザ感染患者は2100万人減り、入院が13万人、死亡者が6万人減るということがわかりました。

⭐︎小児でのインフルエンザのワクチンの有効性は65%と言われています。また、インフルエンザによる死亡例のほとんどがワクチンをしていなかったことがわかっています。

⭐︎インフルエンザワクチンを受けると6ヶ月は効果が期待できます。9月から始めても少なくとも4月までは効果があります。

3)インフルエンザの発熱時に解熱剤を使うべきか

結論は、発熱による体の消耗が病状を悪化させる可能性があるので、きつがる時は使っても良い。ということになります。決して、発熱を我慢させる必要はありません。また、発熱を抑えることが免疫力を失うという証拠はありません。

4)インフルエンザの治療は

まず、自然治癒か治療かという点からいえば、本人の苦痛を考えるなら治療を選択します。自然治癒による発熱期間は2−5日間ですがもっと長引く場合は、肺炎や中耳炎の合併が増えてきます。

治療薬の種類

1)タミフル(5日間内服)0歳から使える

2)イナビル(薬局で吸入して終わり):吸い込める年齢に達してから。新しくネブライザーを使って0歳からできるようになった(病院で)

3)リレンザ(5日間吸入する)

4)ゾフルーザ(10キロ以上から:1回内服)

✳︎1−3と4の作用機序の違いは、1−3は細胞内で増殖したウイルスが次の細胞に移行するところをブロックする。4は、細胞内の増殖をおさえるため、4が効き目が早い。

治療を選択すると、発熱期間は治療開始から24時間−48時間以内に下がります。特に4のゾフルーザは内服から24時間以内に解熱することが多く、ウイルス量も2日で人に感染させないくらいまで落ちます。ただ、耐性株(変異株であって、効かなくなるわけではない)の出現が使用例に多いことが懸念されているが、今の所、効かなくなるという報告はない。

5)妊婦さんのインフルエンザ予防接種は推奨!

妊婦さんに予防接種をすることは妊娠の時期に関係なく問題ないと言われています。また、おまれてくるお子さんの生後6ヶ月までのインフルエンザ感染の予防にもなると言われています。

6)インフルエンザの予防に歯磨きを!

インフルエンザの予防は、手洗い、うがい、マスクなどがよく言われますが、歯磨きも大切なことがわかっています。

葉を磨かないと、タンパク分解酵素(プロテアーゼ)が増えてきます。このプロテアーゼ増殖するとインフルエンザウイルスが口腔内にとどまりやすくなります。ですから、歯磨きをすることもインフルエンザ予防に必要です。

 

令和元年11月1日

院長コラム
map.png
schedule.png
schedule_1.png
診療予防接種・健診
9:00 ~ 12:00
15:30 ~ 18:30
14:30 ~ 15:30
    ※電話での受け付けは18:00まで
schedule_2.png
診療予防接種・健診
9:00 ~ 12:00 14:30 ~ 17:00
 
schedule_3.png
schedule_4.png
 

Copyright 2016 きのした小児科 All Rights Reserved.