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4歳の頃に本をたくさん読むと頭が良くなる?

最近、幼児期の子を持つ保護者が高い関心を寄せているのがいわゆる“できる脳”作り、つまり学校に入ってから良い成績を修める子どもにするために、幼児期からさまざまなアプローチを試みるわけです。そのため育児雑誌などでも“脳科学的にはこのアプローチが望ましい”“○○歳から学習に取り組まないと遅すぎる!”と、脳の仕組みや科学といった文字がまことしやかに踊り、脳科学の専門家ではないことはわかっていても、子どもの発達の専門家である小児科の先生方の意見も聞いてみたいという保護者も少なからずいらっしゃるようです。

4歳の頃の読書経験が左脳を発達させる

脳科学の研究が日進月歩で進む昨今、育児分野においてもさまざまな研究成果が日々報告されています。その中で一つ、子育て中の人なら誰しもちょっと気になる研究結果が紹介されました。イギリスのデイリーメール電子版が紹介したその研究結果とは、“4歳の時に本をたくさん読んだ子は、のちのち頭が良くなる”というものでした。
この研究を実際に行ったのはアメリカ・ペンシルベニア大学研究所で、同じような生活レベルの家庭で育った64人の子どもを対象にリサーチを行い、子どもが4歳のとき、8歳のとき、さらに18、19歳になったときに被験者の脳スキャンを行い、脳の成長具合を観察したそうです。すると4歳のときに本や知育玩具を与えられていた被験者群は、こうしたアプローチを受けなかった被験者群に比べて脳の成長スピードに違いがあり、とくに言語テストの得点が高かったといいます。
その結果、4歳の時に本や知育玩具を与える、加えて動物園や遊園地などへ連れて行くという経験は子どもの左脳の発達を促すことがわかり、さらには8歳のときに同様の経験をさせても脳の成長に顕著な違いは見られなかったといいます。この研究を実践したブライアン・アバンツ研究員は「幼い子の脳は環境に敏感だということが改めて分かりました。今回の研究では、ほんの少しの家庭環境の違いが脳の成長に影響を及ぼすということを裏付ける大きな証拠となりました。小さな子どもに対しては、テレビ、ゲームを与えるのをやめて本を与えて下さい」と、その研究成果を報告しています。

「頭が良い」という事の不思議

しかし、ここで気になるのは頭が良い、脳が発達しているとはどういうことなのか、という点です。海外の芸能番組で、その国の有名芸能人のIQ(知能指数)ランキングが発表されたことがありました。1位になったのは有名ミュージシャンで、彼のIQは170(IQの平均値は日本では100)。ちなみに彼の学歴はアメリカ・スタンフォード大学卒業とのことなので、やはりと思わされる結果だといえます。
ところが、3位になったミュージシャン兼タレントは、家柄の良さでもトップクラス。IQ160を叩きだしたと言われる彼ですが、小さい頃から9つ以上の習い事に取り組みながらどれ一つ身に付けることはできず、さらに学校の成績も芳しくなかったため、両親はしかたなくハワイ留学へと旅立たせたといいます。
ところが、たしかに一般常識や基礎学習内容をベースにしたクイズに対しては、彼は思わず視聴者の失笑をかうほどのレベルにもかかわらず、視聴者たちは彼に“天才”というあだ名を授けています。その理由は、学校の成績には決して反映されない部分、常人が思いもつかないようなあっと驚く発想をしたり、一瞬の鋭いひらめき、そして頭の回転の速さを彼が見せつける場面が数多くあるからです。頭が良いということと、勉強ができるということの違いはどこにあるのか、彼を見ているとちょっと考えさせられてしまいます。
人間の脳、そして能力には、私たちがまだまだ測り知ることができない未知なる力がたくさん潜んでいるようです。

平成25年8月6日  アステラス メディカルネットより引用
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