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子どもの肥満

台風は、もうこりごりですね。もう、今年も来年も来ないことを祈っております。さて、私は、病気以来、健康の素晴らしさをあらためて思い知らされたため、健康食品やサプリメント、適度の運動療法(歩くのが中心)などに目覚めております。食事療法は、家内の協力でずいぶん改善され、なんと、顎にあったシミもなぜか薄くなってきました。体重も徐々にですが減ってきています。音楽は止められず、音楽を聴くときは、やはりおとなしくなってしまいます。今のマイブームはマーラーの交響曲です。スピーカーをガンガンならして、スカッとするのが快感です。ストレス解消には、もってこいですね。
さて、自分の健康ばかりでなく皆様の健康も考えて、今回は生活習慣病のひとつである、肥満についてお話しすることにしました。肥満は幼児(1歳ー5歳)から、予防が必要だという話しです。では、はじめます。

子どもの肥満

学童期の肥満は大人になっても80%が肥満になる。
子どもの高コレステロール血症とともに生活習慣病の因子として、肥満があります。30年前の統計に比べて3倍以上も増えており、これからも増え続ける傾向にあります。学童期の肥満は、大人になっても80%が肥満になるといわれています。したがって、子どものころから肥満には十分注意する必要があります。乳児(1歳未満)の肥満は、大人になって肥満になりやすいということはありませんので、離乳食を無理に制限したりする必要はありません。

肥満度の判定

乳児のための肥満度は1)カウプ指数、学童期の肥満度は2)ローレル指数で表すことが多いですが、年齢や身長に左右されるため、正確には身長からの標準体重を利用して3)肥満度を見る方法がもっとも良いといわれています。
1)カウプ指数 体重g÷{身長cm×身長cm}に10をかける。22以上が肥満
2)ローレル指数 体重g÷{身長cm×身長cm×身長cm}に1000をかける 160以上が肥満
3)肥満度 {実測体重―標準体重(身長相当)}÷{標準体重(身長相当)}に100をかける
乳児では15%以上 学童期では20%以上が肥満

肥満がなぜ悪いか

肥満になるといろいろな病気を併発してきます。糖尿病、肝臓病、脳出血や心臓病(動脈硬化)、腎炎などを合併してきます。

肥満になる5つの原因

1)体質(運動しても脂肪の燃焼が悪い体質)
2)食べすぎ(過食が最大の原因。早食い。早食いは血糖が上がる前にどんどん食べてしまう。血糖が上がれば満腹中枢が満足するがその前に多く食べてしまうということ。
3)運動不足(家に帰ったら外で遊ばず、家でテレビをみたりしてごろごろしている)
4)過保護(子どもの欲しがるおやつや食事をあたえてしまう)
5)肥満の家族性(両親が肥満:8割、母親だけ肥満:6割、父親だけ肥満:4割が肥満)

肥満児の治療目標

1)大人の体重以下なら、無理な減量をしない。
2)身長をのばす。
3)体重は現状維持を。
4)2-3年かけて肥満度を下げる。
5)本人と母親に目的意識をもたせる。

年齢に応じた食事指導を

乳児はとくに制限する必要はありませんが、あまりお母さんがかまってあげないと、食べることにしか、興味のない子に育ってしまいますので、お母さんがじゅうぶんかまってあげましょう。
幼児(1-5歳)は自分で痩せることに関心はありませんので、出す食事を、高カロリーを避け、運動をさせることです。 学童期以上では、肥満対策の意欲を持たせること、食事内容の理解をさせること、体にあった日常運動をさせることが大切です。食事はゆっくりすること、全部いっぺんに出すより一皿づつだす、一口30回かませること、揚げ物より炒め物、洋食より和食、野菜をとること、間食をやめること、甘いものをひかえること。

子どもの野菜嫌いは大人の責任です

小さいころから、子どもの好きなものばかりを作って子どもの機嫌をとるようなことはやめましょう。積極的に野菜などを盛り込んだバランスの良い食事作り(1日30品目)に心がけ、小さいうちから好き嫌いを作らないようにしましょう。

「オカアサンハヤスメ」から「おかあさんだいすき」へ

手抜き料理でかつ、子どもも喜ぶもの、オ:オムレツ、カ:カレーライス、ア:アイスクリーム、サン:サンドイッチ、ハ:ハンバーグ、ヤ:ヤキメシ・ヤキソバ、ス:スパゲティー、メ:メダマヤキ。から、日本料理中心の、お:おから煮、か:蒲焼(うなぎ、いわし)、あ:あずきごはん、さん:さんまの塩焼き、だ:だて巻きたまご・だいず料理、い:いも料理、す:寿司、き:きんぴらごぼう。がおすすめの健康な食事です。かつ1日30品目が目標です。

最後に

幼児期からの肥満は、大人の生活習慣病につながります。小さいうちから、好き嫌を作らないように心がけ、ゆっくりとよく噛んで食べる習慣をみにつけさせましょう。ファーストフードで済ませずに、和食中心がベストです。また、テレビをつけっぱなしにしたりしないようにし、なるべく、外で遊ぶ習慣をつけましょう。
生活習慣病は幼児期からはじまります。そのことを忘れないように!それでは、お元気で! きのした

参考書籍:子どもの生活習慣病 大国真彦 芽ばえ社

平成16年10月1日   木下昇平
院長コラム
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