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脚気にご用心

皆様お元気でしょうか?私はとても元気にしております。最近、『鏡の法則 人生のどんな問題も解決する魔法のルール』という本を読みました。とても、良い本でした。自分を振り返る良いチャンスになるかもしれません。1時間もあれば充分読めると思いますので、日頃読み慣れていない方もちょっとだけ目を通されてみてはいかがでしょうか?
さて、今月の題材は「脚気(かっけ)」をとりあげました。今ごろ、脚気なんてと思われる方もあるかもしれません。脚気はビタミンB1が不足すると起こる病気でそれを含む食べ物を食べていれば問題のないもので、食料不足もないこの現代で起こりえないと考えられがちです。しかし、最近、この病気で病院へ運ばれる事態が増えているようです。
脚気と言えば、江戸時代に、将軍をはじめ裕福な階層から患者が多くでて「江戸病い」といわれていました。明治から大正 時代に入るとビタミンB1を含まない白米が流行したために多くの市民まで脚気にかかりました。玄米や他の穀物、緑黄色野菜にはビタミンB1は含まれるのですが、米ばかりを食べていた裕福な人々はのきなみこの病に倒れていたという訳です。ビタミンの存在すら発見されていなかった明治時代には、西欧人にはない日本の風土病と認識されていました。その後、高木兼寛というひとが、西洋の食事をしている海軍兵ではこの病気が少なく、米ばかりを食べている貧しい兵隊にこの病気がおおいことに疑問を持ち、栄養障害が原因である事を突き止めました。
さて、現在にもどりますが、ペットボトル症候群ということばをご存知かと思いますが、これは、炭酸飲料や糖分が入ったペットボトルを1日に大量に飲むと(飲めば飲むほど喉が渇く)、体内での糖分の分解に異常が起こり糖尿病になる病態をいいます。実はこのときもビタミンB1が不足して脚気症状も起こす事が知られています。白ご飯ばかりを食べたり、インスタントラーメンなどの限度を越えた連食、過食や、スナック菓子と清涼飲料水だけの食事などの異常な偏食が、ビタミンB1の不足になり脚気を引き起こします。
脚気の主な症状は、神経炎をおこし足が痛くなったり、足や体がむくんだり、心不全(呼吸困難)をおこしたりして生命の危険すらおこします。ビタミンB1は玄米、穀物、肉類(豚肉)、パン類、緑黄色野菜などに含まれます。バランスの良い食事を心がける事が大切です。今や、清涼飲料水やインスタント食品はすっかり生活に密着したものになっています。なんとなく足がむくんで痛い。そんな症状に気づいたら脚気を疑ってみる必要があります。

平成18年10月6日 きのした小児科
院長コラム
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