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成長痛ってなんだ?

「成長痛ってなんだ?」
皆様、いかがお過ごしでしょうか?今回は「成長痛」についてお話をするつもりですが、その前に、本でよんだ「福沢諭吉」の子育てについてすこし触れたいと思います。福沢諭吉といえば幕末から明治にかけて、自由、平等、自主独立の精神で貫いた大思想家であり、偉大な教育者であることはいうまでもありません。その大先生が家庭ではどうであったかを「福翁自伝」や「子女の伝」などでうかがい知ることができます。それによれば、家庭の中では、愛情こまやかな良い父親であったようです。何事も健康を第一に考え、食べ物や運動には気を配るが、小さい時から無理に本を読ませるようなことはしないし、しつけも体罰を加えたりしないという健康第一主義で、子どもたちの自由を尊重したようです。道徳教育には熱心だったようで、毎日、「ひびのおしえ」といった教訓じみたものを子どもたちに書いて読ませていたようです。その中で「桃太朗」のはなしにふれ「いくら鬼のものでも、持ち主のあるものを奪って持ち帰り、おじいさんとおばあさんに与えるなどは泥棒である」と教えていたようなところもあるようです。長男、次男のアメリカ留学中には300通を超える手紙を送ったり、当時一般的ではなかった家族旅行も何回もしており、深い愛情を持っておだやかな家庭環境を作っていたようです。家族といえどもお互い呼び捨てなどせずに相手を敬い、とても仲の良い家族であったようです。
さすが「大先生」、新札になろうとも1万円札の人物を簡単に変えることはできませんね。

さて今月のテーマ「成長痛ってなんだ?」についてお話します。
幼児期くらいの子どもで、夜なるときまって足や膝を痛がって泣いたりすることがあります。痛みの様子はさまざまですが、朝になるとケロッとしてしまってびっこもひきません。医師の診断を受けても、「成長痛でしょう」といわれます。成長痛というのは、成長期の痛みという意味でつけられたのでしょうが、実は、骨が成長して痛んでいるというのではありません。
痛みの原因はどうしてくるのかというと・・・育ち盛りの子どもは筋肉や骨、関節も未完成でやわらかくできていますが、そのわりに活発に動きます。動きが激しいと疲れがたまって、それが痛みの原因になるようです。結構、動きまわった日の夜に訴えることが多いようです。ですから、骨が伸びている時の痛みなどではないということです。
さて、その対応ですが・・・湿布をしたり、さすってあげたりしてあげて様子をみることになります。あまりひどいときは、病院でもらった痛み止めを使うこともありますが、一般的ではありません。
本当に、「成長痛」ですか?・・・昼間にもびっこをひいたり、痛みを訴えたり、熱をもったり、赤く腫れたりするようであれば、ちゃんと受診して病気が隠れていないか調べる必要があります。

2005年6月1日
きのした小児科 木下昇平
院長コラム
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