子どもの肥満と肥満症
子どもの肥満と肥満症
肥満とは
肥満度が20%以上、かつ体脂肪率が増加した状態(男児:25%以上、女児:11歳未満まは30%、12歳以上は35%以上)を肥満と定義されています。
肥満度の計算式
肥満症とは
医学的な治療が必要になる肥満を肥満症といいます。
肥満症の定義は、単に肥満度だけでなく以下に示す項目を満たす場合をいいます。
肥満症診断基準
1) 肥満がありA項目を1つ以上有するもの
2) 肥満度が50%以上でB項目を1つ以上満たすもの
3) 肥満度が50%未満でB項目を2つ以上満たすもの
A項目:肥満治療を必要とする医学的異常
1) 高血圧
2) 睡眠時無呼吸症候群
3) 2型糖尿病・耐糖能障害
4) 内臓脂肪肥満型(CTスキャンで内臓脂肪蓄積が60cm2以上、ウエスト周囲が小学生では75cm以上、中学生では80cm以上)
5) 早期動脈硬化
B項目:肥満と関連が深い代謝疾患
1) 非アルコール性脂肪性肝疾患(脂肪肝)
2) 高インスリン血症または/かつ 黒色表皮種
3) 高コレステロール血症 または/かつ 高non HDL-C 血症(non HDL-Cとは善玉コレステロールであるHDLコレステロール以外の悪玉コレステロールで、 LDLコレステロールよりもより正確な悪玉の指標となる)
4) 高中性脂肪血症 または/かつ 低HDL-C血症
5) 高尿酸血症
以上より。
肥満があるお子さんは(前記の肥満度の計算式を参照)、一度医療機関を受診する必要があります。
また、肥満症であることが判明すれば、成人病の予防のため、医療の介入が必要となります。
きのした小児科クリニック 平成29年10月24日