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院長コラム
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子どものじんましん
子どものじんましん
お子さんにじんましんが出ると「何か食べ物が悪かったのでしょうか?」「検査しなくていいですか」などといって、来院されるお母さん方をよく見かけます。しかし、食物によるじんましんであれば、食べたらすぐ症状が現れるので、お母さん方から「これ食べたらでました」といって来られます。実際は、食べている物はいつもと変わらないのに、いきなり出てくる原因不明のじんましんが大半を占めています。
さて、じんましんは何が原因で起こるのでしょうか?もちろん、食物や食品に含まれる添加物、防腐剤、薬、犬や猫その他の動物を触ったりしたときなどのアレルギー反応で起こることもありますが、季節の変わり目で、気温や気候の変化で起こってくるものや、お風呂に入ってあったまったときや急に寒いところに出たとき、日光にあたったとき、病気のときなど体調が悪いとき、振動や機械的刺激、ストレスなどででるじんましんもあります。
そもそもじんましんは、皮膚の近くの小さな血管の周りに血液の成分である血漿という物質がたまってくるため「ぷくっ」とふくれてきます。この血漿成分がたまってくるメカニズムは「マスト細胞」という免疫やアレルギー反応に関わってくる細胞が関係しているようです。ですから、じんましんは皮膚の表面というよりも皮膚に近い小さい血管で起こる病気と考えられます。食べ物や虫さされ(ハチによるショッックなど)、動物をさわっておこるアレルギー反応の場合では皮膚の周りの血管ばかりでなく、気管支や腸などの血管でも同様のことが起こりえますので、ひどい場合には、喘息のような症状や腹痛、ショックが起こることもあります。それ以外の場合では、皮膚の表面の血管を司っている神経は自律神経ですので、自律神経が乱れるような状況(季節の変わり目、病気のとき、暑さや寒さ、ストレスなど)で起こりえることが容易に考えられます。
これら、じんましんの原因をつきとめることは容易ではありません。検査では食物アレルギーの検査はできます。ただし、一度に調べられる項目は数項目になりますので、前もって怪しいものをいくつかお母さんの方から申告して頂く必要があります。ただし、乳児のじんましんの場合は、お母さんの母乳が原因の場合もありますので、おおむねこの頃に多いと言われる、小麦、卵、大豆、牛乳などを調べます。
じんましんの治療は、原因が分かっていれば、それを回避する除去方法がありますが、ほとんが原因不明な場合が多いですので、症状を抑える対症療法となります。主にくすりは「マスト細胞」によって引き起こされる反応を押さえる「抗アレルギー剤」「抗ヒスタミン剤」などが中心になります。ひどい場合にはステロイド剤も必要です。たまにしか出ない場合はそのときだけの治療で良いでしょう。繰り返す場合では、しばらく長く飲んでいると出にくくなってくる場合が多いようです。ただ、お風呂上がりの小さなぷつぷつ(コリン性じんましん)はくすりは必要がありません。また、じんましんに対して塗り薬はまず効果がないと考えてよいかと思います。「塗ったら良くなった」といわれる方もありますが、これは時間が来て自然に良くなった可能性が高いと思います。じんましんは前述したように皮膚の表面というより血管の周囲で起こっているものですから、このことから考えても塗り薬の効果は期待できないですね。
さて、じんましんは何が原因で起こるのでしょうか?もちろん、食物や食品に含まれる添加物、防腐剤、薬、犬や猫その他の動物を触ったりしたときなどのアレルギー反応で起こることもありますが、季節の変わり目で、気温や気候の変化で起こってくるものや、お風呂に入ってあったまったときや急に寒いところに出たとき、日光にあたったとき、病気のときなど体調が悪いとき、振動や機械的刺激、ストレスなどででるじんましんもあります。
そもそもじんましんは、皮膚の近くの小さな血管の周りに血液の成分である血漿という物質がたまってくるため「ぷくっ」とふくれてきます。この血漿成分がたまってくるメカニズムは「マスト細胞」という免疫やアレルギー反応に関わってくる細胞が関係しているようです。ですから、じんましんは皮膚の表面というよりも皮膚に近い小さい血管で起こる病気と考えられます。食べ物や虫さされ(ハチによるショッックなど)、動物をさわっておこるアレルギー反応の場合では皮膚の周りの血管ばかりでなく、気管支や腸などの血管でも同様のことが起こりえますので、ひどい場合には、喘息のような症状や腹痛、ショックが起こることもあります。それ以外の場合では、皮膚の表面の血管を司っている神経は自律神経ですので、自律神経が乱れるような状況(季節の変わり目、病気のとき、暑さや寒さ、ストレスなど)で起こりえることが容易に考えられます。
これら、じんましんの原因をつきとめることは容易ではありません。検査では食物アレルギーの検査はできます。ただし、一度に調べられる項目は数項目になりますので、前もって怪しいものをいくつかお母さんの方から申告して頂く必要があります。ただし、乳児のじんましんの場合は、お母さんの母乳が原因の場合もありますので、おおむねこの頃に多いと言われる、小麦、卵、大豆、牛乳などを調べます。
じんましんの治療は、原因が分かっていれば、それを回避する除去方法がありますが、ほとんが原因不明な場合が多いですので、症状を抑える対症療法となります。主にくすりは「マスト細胞」によって引き起こされる反応を押さえる「抗アレルギー剤」「抗ヒスタミン剤」などが中心になります。ひどい場合にはステロイド剤も必要です。たまにしか出ない場合はそのときだけの治療で良いでしょう。繰り返す場合では、しばらく長く飲んでいると出にくくなってくる場合が多いようです。ただ、お風呂上がりの小さなぷつぷつ(コリン性じんましん)はくすりは必要がありません。また、じんましんに対して塗り薬はまず効果がないと考えてよいかと思います。「塗ったら良くなった」といわれる方もありますが、これは時間が来て自然に良くなった可能性が高いと思います。じんましんは前述したように皮膚の表面というより血管の周囲で起こっているものですから、このことから考えても塗り薬の効果は期待できないですね。
平成20年12月26日 きのした小児科 院長