今はやりの病気8月30日号
☆ 福岡県全体の感染症サーベイランスの情報です。(平成29年8月21日-8月27日)。
胃腸炎、RSウイルス感染症、手足口病、溶連菌感染症が多いです。 感染性胃腸炎(645名)、RSウイルス感染症(417名)、手足口病(322名)、溶連菌感染症(294名)、ヘルパンギーナ(154名)、アデノウイルス感染症(61名)、水ぼうそう(46名)、おたふくかぜ(46名)、マイコプラズマ肺炎(10名)、りんご病(3名)、インフルエンザ(2名)、百日咳(0名)、でした。麻疹は0名、風疹は0名となっています。
☆次に、当医院を受診された小郡近辺のはやりの病気の報告をいたします。
1)まだ溶連菌感染症が一番多いです。
58名の患者さんがみえました。そのうち手足口病合併が1名、ヘルパンギーナ合併が1名ありました。保育園や幼稚園の預かり保育での広がりが見られます。
2)次に多いのは胃腸炎です。
吐くだけで済んだり、熱が出たり、頭痛や下痢がみられる場合もあります。2−3日でよくなることが多いです。ただし、お腹を痛がる場合は、細菌性腸炎もあります。今回は病原大腸菌、カンピロバクター、エルシニア、サルモネラなどの細菌性胃腸炎で来院されています。細菌性胃腸炎の場合は抗生剤が必要になります。
3)次に多いのはRSウイルス感染症です。
毎年9月頃より見られるようになるのですが、今年は流行が早くなっているようです。11名受診されました。そのうち1歳未満のお子さんが6名も見えましたが入院には至っていません。最初は風邪かと思っていても、4−6日目に呼吸が苦しくなり入院が必要になることもあります。特に6ヶ月未満のお子さんがかかると大変です。2歳以上のお子さんは、あまりひどくならずに検査もしない場合があり、風邪と診断されている可能性が多いです・特効薬はありません。
4)少なくなりましたが手足口病が見られます。
8名みえました。発熱が出る場合は48時間ほど続きます。あまり熱が出ない場合もあります。ウイルスの型が少し違うようです。今年2度目の人も見られます。
5)アデノウイルス咽頭炎(喉の赤みと熱)、プール熱(喉の赤みと熱と目の充血)、流行性角結膜炎(はやり目)(結膜炎が10前後続きます)のすべて見られています。8名ほど見えています。治療は対症療法となります。
平成29年8月30日