今はやりの病気 8月6日号
☆ 福岡県全体の感染症サーベイランスの情報です。(平成29年7月24日-7月30日)。手足口病、溶連菌感染症が多いです。また、この時期にしてはRSウイルス感染症も多いです。
手足口病(1113名)、感染性胃腸炎(678名)、ヘルパンギーナ(647名)、溶連菌感染症(351名)、RSウイルス感染症(219名)、おたふくかぜ(75名)、アデノウイルス感染症(51名)、水ぼうそう(43名)、インフルエンザ(38名)、マイコプラズマ肺炎(13名)、りんご病(11名)、百日咳(4名)、でした。麻疹は0名、風疹は0名となっています。
☆次に、当医院を受診された小郡近辺のはやりの病気の報告をいたします。
1)まだ溶連菌感染症が一番多いです。
58名の患者さんがみえられました。そのうち手足口病合併が12名、ヘルパンギな合併が2名ありました。保育園や幼稚園の預かり保育での広がりが見られます。
2)次に多いのは手足口病です。
27名の患者さんがみられました。最初は、ヘルパンギーナ(喉だけに口内炎ができる)と言われていても、数日後に手、足、膝、お尻にぶつぶつができて来ることもあります。今年は、高熱が2−3日つづくタイプと、全く熱が出ないタイプが流行しているようです。
2度目の方も見られます。
3)次に多いのは、胃腸炎です。
吐くだけで済んだり、熱が出たり、頭痛や下痢がみられる場合もあります。2−3日でよくなることが多いです。ただし、お腹を痛がる場合は、細菌性腸炎もあります。病原大腸菌やアエロモナスという細菌による下痢の方もみえています。抗生剤の内服治療で治られました。
4)RSウイルス感染症
夏場はあまり見かけませんが、4名受診されました。最初は風邪かと思っていても、4−6日目に呼吸が苦しくなり入院が必要になることもあります。特に6ヶ月未満のお子さんがかかると大変です。
5)アデノウイルス感染症が見られます。高熱が続き溶連菌が見つからない場合などに、アデノウイルスの扁桃炎と分かる場合があります。ウイルスなのでお薬はありません。熱が高く続くわりに元気が良いのが特徴です。
平成29年8月6日