今はやりの病気 7月19日号
☆福岡県全体の感染症サーベイランスの情報です。(平成29年7月3日-7月12日)。手足口病、ヘルパンギーナなどの夏風邪などが増えています。溶連菌は相変わらず多いです。
手足口病(903名)、感染性胃腸炎(821名)、ヘルパンギーナ(649名)、溶連菌感染症(520名)、アデノウイルス感染症(79名)、おたふくかぜ(62名)、水ぼうそう(34名)、RSウイルス感染症(23名)、インフルエンザ(12名)、マイコプラズマ肺炎(11名)、りんご病(10名)、百日咳(0名)、でした。麻疹は0名、風疹は0名となっています。
☆次に、当医院を受診された小郡近辺のはやりの病気の報告をいたします。
1)まだ溶連菌感染症が一番多いです。
いたるところの、幼稚園、保育園で見られます。手足口病やヘルパンギーナと一緒になっていることもよくあります。熱がなくても、喉が痛いなどお子様が言うなら一度診てもらいましょう。ヘルパンギーナ、手足口病、溶連菌などが考えられます。病気が重なっていることもあります。他院で、検査なしで「喉が赤いから抗生剤をもらう」のは、 NGです。
2)次に多いのは手足口病です。
最初は、ヘルパンギーナ(喉だけに口内炎ができる)と言われていても、数日後に手、足、膝、お尻にぶつぶつができて来ることもあります。今年は、高熱が2−3日つづくタイプと、全く熱が出ないタイプが流行しているようです。ウイルスの型が違うのです。高熱のタイプは稀に髄膜炎を起こすことがありますので、高熱、嘔吐、ぐったりがあればすぐ受診しましょう。
3)次に多いのは、ウイルス性胃腸炎です。
吐くだけで済んだり、熱が出たり、下痢をする場合もあります。2−3日でよくなることが多いです。ただし、お腹を痛がる場合は、細菌性腸炎や、その他の外科的病気が潜んでいる可能性もあります。下痢の方は、必ず、写真か便を持参してください。見ただけで、ウイルス性の下痢か、細菌性の下痢かがある程度わかります。治療も異なってきます。
4)そのつぎは、アデノウイルス感染症(結膜炎:流行り目や扁桃炎タイプ、両方:プール熱)が見られます。高熱が続き溶連菌が見つからない場合などに、アデノウイルスの扁桃炎と分かる場合があります。ウイルスなのでお薬はありません。はやり目も時々見られます。熱はあまりでませんが、2週間ほど充血が続き登園できません。前者の両方を持ち合わせたものが、プール熱と言います。後者の2つは医師の許可がないと集団生活はできません。
平成29年7月19日