10月からロタウイルスワクチン無料化(ただし、8月1日生まれ以降対象)
ようやく、ロタウイルスワクチンが10月1日より無料化されます。
ただし、8月1日生まれ以降の方が対象となります。ロタウイルスワクチンは、ロタリックスワクチン(2回飲む)とロタテックワクチン(3回飲む)のどちらかを選択できます。ロタテックワクチンの方がロタリックスワクチンよりウイルスの種類が多く含まれますが、効果に関しては同等と考えられています。両方とも吐き戻しても、再度、飲み直しはしないことになっています。ちょっとでも口に入れば効果があると考えられています。ロタリックスワクチン(2回飲む)は現在は、吐き戻しに対して、再度飲み直しが認められていましたが、定期接種に伴いロタテック(3回飲む)同様、飲み直しがなくなります。
厚労省では、ロタリックスワクチンの飲み直し希望に関しては、自己負担とされています。今までは、飲み直しができていて、定期になった途端飲み直ししないという厚労省の見解はロタリックスワクチンもちょっとでも入れば効果ありという過去のデータから判断したようです。今までロタリックスワクチンの吐き戻しに対する、飲み直しは、製薬会社の善意(?)ということになるのでしょう。
高年齢ではロタウイルスワクチン接種による「腸重責」という合併症が見られるという報告がありますが、現在の低年齢での定期接種の期間であれば、10万人に一人と考えられています。ただし、ロタウイルス胃腸炎にかかるリスクと腸重責のリスクをを考えた場合、ワクチンによるロタウイルス胃腸炎の予防の方がはるかに有意義と考えられています。腸重責の症状は、接種後1−2週間で、吐く、顔色が悪い、急に泣いたり泣きやんだりを繰り返す、血便がみられるなどの場合に疑われます。腸重責は空気高圧浣腸(病院で行う)などの非観血的治療で治る場合がほとんどです。
9月25日 院長 (24日配信分を書き換えております)